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再発の告知 その2

「再発の告知その1」の続きです。(前記事は、こちら→ 再発の告知その1)

術後の病状説明の席は、病棟内の小さな部屋でした。パジャマ姿の私と、執刀医の女医さんの2人だけでした。付き添いも看護師さんもいない。去年の12月20日のことでした。

私は、先に待っていた女医さんの姿を見て、ニコニコして座ったと思います。

先生の表情は憶えていません。どんな言葉で始まったかも覚えていません。憶えているのは、術中の画像を見せられたこと。大きく開いた腹部の画像を、PC画面いっぱいに拡大して見せてくれました。そこには、白い播種が、点々と散らばっていました。

開けてみたら播種があったから、子宮や大網を摘出しなかった、と言われました。今後の治療を考慮し、体力温存のため、最小限の手術(私の場合は卵巣摘出)をして、閉腹したと言われました。

腹膜播種については、知識がありました。最初に卵巣がんと疑われた際、卵巣がんの本を読んでいたんです。イメージとしては、「怖いものだけど、抗がん剤で治る」という感じでした。卵巣がんなら。

なので、播種ときいてもそんなにショックはなかったと思います。ただ、画面いっぱいに映ったまっ赤なお腹の中の画像が気持ち悪すぎて、先生に「ちっちゃくしてください」とお願いしました(笑)

先生は、何枚もの画像のひとつひとつの播種の結節を指しながら、「これが子宮」「これが横隔膜」etcと、説明してくれました。点々と散らばる、白い点。

「これって、良性のできものって可能性はないんですか?」

「うん。このタイプは、まず間違いなく悪性だと思う。」手術で採取した腹膜の大きな結節も、悪性の診断がついていました。

先生は、申し訳なさそうな声で言いました。

「卵巣が、破れちゃっていたんだよね。」

もっと早くに手術したかった、というような口調でした。でも先生自身が気を取り直すように「いま手術できてよかった」とも言っていました。

パンパンに腫れた卵巣は、一部が綻んで、中身が腹腔内に出ていた。だから播種になった・・・?かもしれない。卵巣への転移経路が血行性だったとすれば、そうなる。

でも、卵巣への転移がもともと播種性だったのかも、しれない。今となっては、「播種した」という事実があるのみです。先生は、播種しているから抗がん剤の治療しかできないと言いました。

ところで、私の「卵巣腫瘍」は「粘液性」でした。

これを聞いたとき、最初のショックが訪れました。粘液性の卵巣がんには、抗がん剤が効かないのです。(漿液性ならほぼ奏功)

「播種、してるんですよね?」

「うん。」

「で、粘液性ってことは、抗がん剤が効かないってことですよね?」

「うん。」

「抗がん剤が効かない癌で、播種してたら、私、死ぬってことですか?」

「・・・でも、効く場合もあるから!」

その先の会話は憶えていません。(ショックなことって記憶から消えるようにできてるんですかね?)

さらに、どのタイミングだったか、女医さんはこうも言いました。

「もとのS状結腸の吻合部に癌ができていて、腸がかなり狭まっている。いずれは再手術になります。」

この「再手術」という言葉だけで、かなりヘバりました。もう、大きな手術はいやだ。その時は弱気でした。

「手術して、人工肛門にすれば、腸閉塞の心配はなくなるから。」

え?????人工肛門、ですか?????

「うん。いずれは付けないといけない。」

そんなに心配しなくていいよ、人工肛門の人はたくさんいるし、いまの器具は良いものが出来てるし、と、先生は一生懸命励ましてくれました。が、私は、どどどーーーーーんと・・・ショックすぎました。女性ですから。

この時は、この世が終わってくれ、と思いました。今いるこの場所は、夢か幻では?とか(笑)

人工肛門自体も怖かったけど、その体になってまで生きていく勇気がなかったの。

そして、播種でしょ。大変なものだとは思っていた。切除不能なことも、知っていた。どんなに小さな播種でも、予後は非常に悪いともきいていた。

どんな風に面談が終わったのか、全然おぼえていません。面談中に涙が出たのかも憶えていません。

ただただ、ショックで、一人ぼっちで。周りの景色が、見えているのに頭に入ってこない感覚でした。

播種なんだ。人工肛門なんだ。播種なんだ。人工肛門なんだ∞

ぼーっとしながら、自分の病室に戻りました。

自分のベッドで思い切り泣こうと思いました。カーテンしめきって、心行くまで泣こう、と。

そしたら。病室の手前で、同じ部屋のIさんに呼び止められました。

「彩さん!どこ行ってたの?クリスマスコンサートの時間よ。いま、他のみんなも1階へ行ったから、彩さんも行ってらっしゃいよ^^」

その日はちょうど、院内のクリスマスコンサートの日だったんです。

「私、そんな気分じゃないです。いま病状説明されて、ショックで。播種だって・・・。」

「なに言ってんの!私だって播種よ~^^。でも私、元気でしょ?落ち込んでるなんて、損よ。クリスマスコンサート、いってらっしゃい!楽しんでらっしゃい!」

「Iさんは行かないんですか?」

「私は、ちょっとお腹の調子が悪くてね。行きたかったんだけど、ちょっと無理みたい^^;。彩さんは行けるうちに行っときなさい!」

Iさんてば、強引だよなー。と思いました。私はいま、それどころじゃねーんだよ!と、思いました。

でも、行きました、クリスマスコンサート。

元宝塚の春風ひとみさんのコンサートでした。1階の広場で、ピアノに合わせて歌って、踊って。。。車椅子や点滴棒のお客さんたち、笑顔が多かった。私も、自然と笑顔になりました。そして、じんわり「生きてるだけでいいんだな」と思いました。だって、こんなに綺麗な歌声をきけて、こんなに面白い芸が見れるんだもん。一緒になって歌っていました。

病室に戻っても笑顔の私が、いました。Iさんに、ありがとう、って。Iさん、「行ってよかったでしょう?」なんて言いながら、私の病状説明の話を聞いてくれました。

「それはショックよねぇ。泣きたかったら、泣けばいいよ。でも、いつまでも泣いてちゃ、だめよ。もったいないもん。それに、人工肛門を付けられるだけ、ラッキーなのよ。私は人工肛門も付けられないのよ。すぐに閉塞するしトイレは近いし、辛いわよ。できるなら人工肛門にしたいわよ。彩さん、ラッキーよ♪」

そんなふうに励ましてくれました。その時はちょっとムカっとしなかったでもないけど、今では、Iさんの言葉の意味がよくわかります。

Iさんは、このブログにも書きましたが、今年の6月に亡くなりました。クリスマスコンサートから半年も経っていませんでした。

あの時、Iさんが「クリスマス会に行っておいで」と言ってくれて、本当に救われました。巡り逢わせに感謝しています。

さて。告知を受けたあとの状況や心境、そして、「卵巣が綻んだ事件」についても記しておきたいのですが、またまた長くなったので、次回もちこしです。「その3」へ続きます~。(またですか?)
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コメント

聞いてもいいの?

最初の原発巣の大腸がんがステージⅢaなんですよね、その時はまったく危機感は無くて、いきなり二年目に卵巣に転移って怖ね。・・・ってことはそれまでは何の検査も異常なく通過して普通に生活してたって事だよね。
二年間で、CTは4~5回はやってるだろうに急激に大きくなってたって事かしら? 

私、日曜日の朝に狭心症の症状が出て、ゼローダ止めてるんだ。
定期検診意外にも不可解な症状があったらその都度検査したほうがいいよね、改めて感じた。

「その3」また読みに来ます。

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コメントしたかったです。

彩さんこんにちは!

何回か前の記事から、ずっとコメントしたかったのですが、治療のために入院してたり調子悪かったりで…できませんでした。

私も同じ腹膜播種ですからお気持ち、よくわかります。
ちょっとでも体調が悪いと死を連想してしまって…頭をよぎってしまいます。

私の場合は腹水がかなりあったので、お腹の中に癌がばらまかれてしまったのでしょうね。

腸、子宮、胃、膀胱に転移してます。
いすれ私も人工肛門になるでしょうね…

どうして腹膜播種なのか?
なんで…こうなっちゃったのかと、考えても仕方のないことを繰り返し思ったりしてます。

今年の5月に発覚して以来、人生が一変しましたね。
あ~あ、今年のお正月は元気だったのになぁ~。

とにかく彩さん、やれるところまで頑張りましょう!

腹膜播種の人で、7年目、5年目、って方のブログを読んでます。
中には播種を手術で取られた人もいるんですね~私は彩さん同様に臓器を取らずに閉腹しました。
同じ理由からです。

今度、丸山ワクチンをやってみようかと思ってます。

ではでは、またコメントしますね~(^_^)/

>麻花さんへ

術後のフォローは、私は1年半くらいしかできていなかったんです。というのも、手術した病院がとんでもない病院で、週に一度、土曜の午前しか主治医の外来がなく、私はサービス業でどうしても土曜に行けなくなったので医師を変えてくれと何度も頼んだのですが、土曜に来れないなら治療を諦めろ、とまで言われたんですよ。あんまり派手に怒らない私ですが、この時はブチ切れました。こんな病院、あるのか?!って。主治医は毎日、病棟に出勤してるんですよ?だからほんの5分でいいから面談させてくれ、そして他の医師へ紹介状を書いてくれ、と頼んだのに、「先生は手術で忙しいから」と断られ続けました。
術後抗がん剤はユーゼルUFTだったんだけど、これも飲めたり飲めなかったりで(セローダよりも時間が厳しかった)、とばしとばしになったけど、副作用の対策を提案してくれるでもなく、むしろ「飲んでも飲まなくてもいいよ」などと言われました。今思えば、「ふざけるなっ」って感じ。
さらに私は背骨に金属が埋め込まれているから、MRIがうまく撮影できないの。そんなわけで、最後のほうはフォローをしっかりできていなかったのです。
でも、しっかりフォローしていたとしても、再発する時はするんだという印象です。私みたいなのでも再発しない人はしないし。こればっかりは、人の例に自分をあてはめられないと思いますよ。
麻花さん、あまり心配し過ぎないでね。といわれても無理だろうけど・・・。病気のことを考えない時間て大切だと思うから。うどん食べて、TAKAHIROさんの映像見て、病気のことを考えない時間を時間をつくってほしいと思っています。

>鍵コメの、ひ〇〇さんへ

初めまして。コメありがとうございます。
ひ〇〇さんのコメを読んで、涙が出ました。どんなにお辛いことか。なのに、文章からは強さがあふれています。私もいずれ同じ道を辿ると思うので、もっともっと精神を鍛えたいな、と思いました。

こうして先輩(?)のお話を伺うと、本当に励みになります。自分はもっと頑張れる、って、勇気をもらえます。ありがとうございます!

まずは、良い治験が見つかることを願います。また、米村先生の手術は受けたことありますか?ドクターXの手術に最も近いと素人の私は思っています。ただ、予後によって「やって良かった」という人と「やらなければよかった」という人が真っ二つに分かれるらしいので、一概にお勧めはできませんが・・・。私自身、恐怖のほうが大きいので。

ところで、ひ〇〇さんはFC2ブログを書いてらっしゃいますか?というのは、足跡帳によく似たハンネの方がいらしたので。

鍵コメでもメールフォームでもいいので、お返事もらえたら嬉しいです(^^)公開コメでももちろんOKです♪

>ruruさんへ

ruruさん、心配していました。しばらくコメがなかったので、「治療がきついのかなぁ」って。

ruruさんは播種の診断をされてまだ半年しかたっていなかったんですね。なのに治療がたくさんあって、さぞ大変だと思います。私なんか、もう1年近く経過して、しかも治療は通院の抗がん剤だけ。なんだか、ものすごい健康人です。だから、このぐらいで騒いでて、かっこわるいですね(汗)

私は腹水は少量だったので、播種の中でも初期なんだと思います。今でも腹水は少量しかないです。ネットには「腹水が増えてきたらアウト」的な怖いことばかり書いてあるので、少しお腹がはっただけでヒヤヒヤしてる。こんな私がruruさんの辛い気持ちをどこまで察することができているのか・・・自信ないですが、ただただ、がんばっていてほしいと思ってます。敢えて。

> ちょっとでも体調が悪いと死を連想してしまって…頭をよぎってしまいます。

一緒です。あ~、死ぬのかな、どどーーーんって。その分、痛みなどが消えたときは「よかった~♪♪♪」と幸せいっぱいになります(笑)

播種で5年以上生き延びている方のブログ、よかったら教えてください!鍵コメでもメールでもツイでもいいです。私が見ている「播種で長命」ブログは、乳がんの方ばかりなんですよ。

あー。5年7年を「長命」と思ってる自分がいました!変な話ですね。

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こんにちは。

6月になくなられたIさんは、ほんとに素敵な素晴らしいかただったんですね。6月のブログをあらためて読んで涙がでました。
わたしの尊敬する保育士さんは7年まえに乳ガン術後5年目でなくなりました。4月から新年度で知り合い、翌年2月になくなられたので短いお付き合いでしたが今でも先生みたいな保育士になりたいと思っています。この歳でも…。
先生が使っていたペープサートや紙芝居、いただいてあるけど見ると泣けてくるので使えない。

彩さん、きっと、Iさんが天国から見守ってくれているよ!

>鍵コメの、ひ〇〇さんへ

>自分も病気になる前には気がつきもしなかった言葉の重み..軽さ...気づいてしまったら、なおさら言葉にするのが難しくて。

↑この気持ち、わかります!私の言葉も、知らずに誰かを傷つけていると心配はしています。他の方のブログを読んで傷つくこともあります。そして、私のブログを好きだと言って下さる方もいるので、甘えている面もあります。PC上の言葉って、表情がないから難しいですよね。

米村先生は、草津と岸和田で診察を受けられるそうですよ。「腹膜播種 米村医師」で一発で検索できるくらい、有名な方です。

メールは、このブログのPC画面の「メールフォーム」から送って頂ければ直接見れますし、鍵コメ時にメアドを入れて頂ければ、公開されないですよ^^

>鍵コメさんへ

ブログ情報、ありがとうございます!両方読んでみました。大腸がんからの播種で私と同じくらいの病歴の方のブログは、これからウォッチさせていただきます♪

昨日も「腹膜播種」と名のつく掲示板を探したんですが、見つけたところに書き込みがあったのは、60代とか70代ばかりだけどスキルスが多かったので、それに比べたら私はましなほうなんだと思ってしまいました。比べてはいけないんでしょうけどね。

私のブログは、自分のことしか書いてないから勉強のお役に立ててないと思いますが(笑)、これからもよろしくね♪いつでも、コメ待っています。

>なっちぃさんへ

コメ返が遅れてごめんね><さっき、「なんか忘れてる~」と必死で思い出した!!ごめんね。

なっちぃさん、保育士さんなんですか?勝手に看護師だと思っていました。従姉が保育士なんだけど、楽しいけど体力的にきつくなったとのことで、転職しました。保育士さんて、いつも笑顔で、でも体はめちゃめちゃ疲れそうで、頭が下がります。

病院に行く途中に、近くに保育所があるのか、よくカゴ(カート?)にたくさん子供を乗せた保育士さんらしき人を見かけます。なんだか、ひよこがいっぱいカゴにいるみたいで、ぴよぴよぴよぴよ、かわいいの^^。でも大変だろうね~;;

人って、亡くなる直前のイメージがそのまま焼き付くよね。だから、私も、できるだけ成長してから死にたいと思った。今のまま死んだら、絶対ろくなイメージを持ってもらえないからw。これも生きる希望、目標ですよ。
Secret

抗がん剤アンケート
終末期アンケート
FC2プロフ
プロフィール

彩

Author:彩
2012年12月、S状結腸癌再発。腹膜播種、卵巣転移。
初発は2010年ステージ3aでした。根治手術からちょうど2年後の再発でした。
現在は、標準治療を終えて、ホスピスで緩和ケアを受けています。
東方神起の復活まで生きたいなー。ムリかな(^^;)

2016年3月20日永眠

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