今の勤務先には、5年半ほど前に入社しました。当時は主婦だったので、夫の扶養控除内で働くべく、パート勤務を始めました。
入社して4ヶ月ほどで癌になり、入院・手術で1~2ヶ月くらいの間かな?お休みして、そのあと術後化学療法をしながら勤めていたけど、体調が悪くてしょっちゅう休んだりするようになって、店長の愛ある一喝で退職しました。(過去記事に書いたことあるので、以前からの読者さんはご存じのとおり^^)
術後化学療法が終わって、さてまたどこかでパートをしなくちゃな、と思っていたところを、その店長から誘われて再入社し、その半年後くらいに、私は離婚しました。
離婚に伴って、さて正社員で働く口を見つけなくちゃな、と思っていたところを、またまたその店長が便宜を図ってくれて、当時パート職から正社員へ登用する方法があったので、それをやってくれました。
正社員になるまでには準社員等を経なければならない関係で、すぐ正社員、というわけにはいかなかったけれど、一定期間が過ぎさえすれば社員になれるようにと、いろいろネゴシエーションをしてくれていました。それに伴い、別の店舗に異動し、次長として働いていました。
そのお店にいたときに、癌が再発しました。次長になって間もない頃でした。再び、手術・入院で休んだわけですが、今度は術後の抗がん剤もエンドレス、ということで、私は仕事を続けたいか否か問われました。
続けたい、と申し出ました。そしたら、件の店長が、自分の店舗に私を呼び戻し、そこで再び、パートとして勤務させてもらえるようになりました。抗がん剤をやりながらの正社員は無理なので、普通のパートに戻ったわけですが。
以来、今まで、約2年くらいかな?楽しく働かせてもらっていました。でも、今年のGWあけくらいから私の体調がおかしくなりはじめ・・・6月と7月は、ほとんど働けませんでした。
さて、これから先の勤務、どうなるんだろう?この痛みで一体いつまで働けるんだろう?なんとなく延ばし延ばしにしてきてしまいましたが、今日、店長と面談をしてきました。
ま、面談の予定は、ずいぶん前に入れてあったんですがね(^^;)
仕事、辞めたくない。もうそんなにたくさん働けないから、収入という意味ではあまり意味をなさないけれど、社会に出て仕事をしたい。職場の同僚たちが大好き。お客さんと接するのも大好き。その時間を、たとえば週に1回、2時間だけとかでもいいから、確保したいと思っていました。
だけどさ。遊びじゃないんだもんね。いままで、店長のおかげでとてもよくしてもらってきて、ここにきてまで我儘は言えない。
店長の立場になってみたら、というか、店長の人となりを考えたら、心情的には私を辞めさせたいとは思わないはずです。でも。
会社内での立場を考えたら、私を雇っておくことは、店長にとってはマイナスでしかありません。店長の上司にあたる人間の存在がありますからね。「どうしてそんな不安定にしか働けないパートを雇っておく必要があるんだ?」となるのは、経営陣からしたら自然な疑問だと思います。
だから、今日、店長に会う前に、心を決めていきました。
もし、店長が、「辞めてほしい」というニュアンスを、少しでも見せたなら、もう今日付で退職しよう、と。私の希望として、「まだ働きたい」という気持ちは伝えた上で、それでも店長が困るようなら、私はもう、辞めよう。
そう思えるくらい、お世話になっている方なのです。
さて、面談です。久しぶりに会う店長は、あいかわらずイケメン。。。。てそんなのは関係ないか^^;
まず、私の希望を伝えました。すると、予想通りの言葉が返ってきました。
「俺が店のオーナーとかならいくらでも彩さんを雇っておけるけどね、俺も雇われ店長なんだよ。わかるよね?」
「ハイ。」 もう、ニュアンスはわかりますよね?なので、私は言いました。
「店長にはこれまで、ものすごくお世話になってきたし、私のワガママもたくさん聞いてくださいました。だから、今回は、店長のおっしゃる通りにしようと思って来ました。あくまで希望を伝えるという意味でさきほど私の希望はお話ししましたが、それが通らないことは理解できます。だからもし、店長ご自身が、私が辞めたほうがいいとお思いになるなら、私はむしろ、辞めることを希望します。」
泣いちゃうかな、と思ったけど、笑顔で言うことができました。
そしたら、店長はちょっと安堵したような笑みを浮かべて、
「わかった。じゃあ、こうしよう。辞める日付を決めて、その日まで、働いてもらおう!」と言ってくれました。きっと、私が「辞めたくない、働きたい」とダダをこねると思っていたんでしょうね^^;
ありがたかったです。その場で、「じゃあ、悪いけど今日で退職してね」と言う事もできるのに。
「彩さんがね、仕事を持っていたいという気持ちはわかるんだよ。だから、辞めさせたくはないの。でも、正規の賃金でみんな働く中で、彩さんだけ休憩を自由にとっていいとかね、椅子に座って作業していいとかね、そういうのは他の従業員の手前、できないのはわかるよね。もっとも、それで文句をいう人もいないと思うけどさ。」
「同時に、彩さんがどんどん弱っていく姿を、他の従業員に見せたくないっていう気持ちもあるんだ。」
そんなふうに言ってくれて、結局、来月9月いっぱいまで、働かせてもらえることになりました。嬉しかった。自然に笑顔がたくさん出てきました。
店長も笑顔でした。「話がまとまって良かったね。ほんとは、彩さんの体が弱っていく話とか、俺ほんとうにしたくないんだよ。いつごろ具合が悪くなっちゃうんだろとかね、そういう話、したくないんだよ。だから、あとは、来月いっぱい、しっかり働いてね。具合が悪くなったら事務所で事務仕事たのむから、ちゃんとやってね。」と言ってくれました。
これで、あと1ヶ月、働く時間が持てそうです。その先は、正直、私も働けるか自信がなから、ちょうどいい長さだと思っています。
それまでに、同僚と楽しくおしゃべりして、常連のお客様たちに挨拶しよう。
綺麗な幕引きができそうで、よかった。感謝しかありません。
またまた店長にお世話になってしまいました。本当に、恵まれていますね、私は。
そして、店長以外の従業員のみんなも、まだ働くと話したら喜んでくれました。嬉しいなあ(^^)
さてと。明後日から、再び入院することになりました。母が明日実家に戻るのですが、私を一人にすることが心配で仕方ないようで、しきりに入院を勧めるので、病院に相談したら、痛みのコントロールもうまくいっていないし、ということで、入院させてくれることになったのです。
退院してから、仕事を再開する予定です。
色々考えると悲しくもなるけれど、前を向いていかなくちゃね。
私よりもずっと辛い病状でも明るく淡々と生活を楽しんでいる方のブログに、最近は励まされてばかりです。のんびり、前へ進もう。
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